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欧州単一特許はいつ成立することやら

 特許業務法人 IPX 代表弁理士CEOの押谷 昌宗(オシタニ マサムネ)です。

 当所IPXは、ICT・ソフトウェア分野と、外国出願に強い特許事務所です。また、出願未経験のベンチャー企業の皆様にも親しみやすいように、最新のITツール(slack, messenger, zoom, 各種クラウド等)を駆使した顧問契約等も提供しております。設立当所からの事務所ポリシーは、このブログのタイトルにも使われている「爆速」! 3つのメソッドをベースとして、「品質」と「スピード」を徹底的に両立いたします。

この前ドイツの代理人と話ましたが、欧州単一特許の成立は、正直誰にも読めないみたいです。
何年も前から話しがあがって、やっと今年イギリスが「欧州統一特許裁判所 (UPC:Unified Patent Court)協定」に批准したかと思ったら、最後の最後にドイツがネックになってしまいました。

成立させるのならはやくしてくれないと、もはやキャッチアップするモチベーションがなくなっていきそう。

かといって、統一特許にはデメリットもあるので、やはりちょくちょく進捗をウォッチしていかないと。
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EP研修9~コンピュータ関連発明の審査について~

 特許業務法人 IPX 代表弁理士CEOの押谷 昌宗(オシタニ マサムネ)です。

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いわゆる「コンピュータ関連発明」について。

USでは「アリス判決」以降、§101で拒絶されるケースが増えています(だいたいのケースで克服可能ですが)。
EPの代理人の感覚では、コンピュータ関連発明(ソフトウェア含)が登録されるまでのハードルは、図1のようなイメージだそうです。

【図1】
図1

USでは「技術」に該当するか(※「保護適格性」のことです)が極めて重要で、進歩性はなんとかなる場合が多いです。
一方、EPでは、「技術」に該当するハードルは反論次第で下げれるものの、「進歩性」のハードルがUSよりも高いイメージとのことです。



これは、図2に示すように、最高裁判決(G3/08)以降で「技術該当性」の判断手法が変わったためです。
さっくり言うと、保護的確を有する「技術」に該当するか否か判断に新規性/進歩性の判断を持ち込まず、 発明が「技術」とはいえない類型に該当するかの実質的判断が進歩性判断の段階に持ち込まれるためです。

【図2】
図2

 USと比べて審査の最初のハードルを超えやすい反面、進歩性判断のハードルが高くなる傾向があるそうです。EPにおける進歩性判断は「課題解決アプローチ」という手法を採っており、このあたりもEPの進歩性のハードルを挙げている一因である可能性があります。
 

 なお、図3に示されるように、審査は以下の流れで進みます。ここで、「「技術的効果」を備えるか?」の段階で拒絶理由が通知された場合、いかに明細書から論理的に導き出せる課題・効果を再構築できるかがポイントです。
 上述のように、「課題解決アプローチ」に基づいて進歩性が判断される以上、当業者が先行技術を組み合わせられないような「課題・効果」を主張することにより、進歩性ありと判断される可能性があがります。

【図3】
図3





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EP研修8~自発補正しつつ審査を促進する方法~

 特許業務法人 IPX 代表弁理士CEOの押谷 昌宗(オシタニ マサムネ)です。

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【追加:前提条件】
 そもそも移行時に自発補正すれば問題ないですが、以下の手法は移行期限ぎりぎりの状態で、自発補正書類の準備に間に合わない場合に効果的であると考えます。


Rule 161(1), (2) EPC によれば、PCT出願のEP広域段階移行後に、出願人は、EPOからの通知より6ヶ月以内に(1回だけ)クレーム等を補正することが可能です。

しかし、Communication under Rule 161 EPC(Rules 161(1) or (2) and 162 EPC)が発行されると、審査又はサーチが応答期限の6ヶ月が経過するまで未着手の状態に置かれてしまいます。
そこで、審査を加速するべく、出願人は、Communication under Rule 161EPCを受領する権利を放棄する(=waive)ことが選択できます。


ここで、EPでは、クレーム数が15個を超えた場合、追加費用がかかってしまいます。
追加費用を払わなくてすむように、補正でクレーム数を減らしたいけど、審査が6ヶ月送れるのは嫌やな・・・。
という場合、以下の対応が可能です。

【クレーム数を減らす補正をしつつ(waiveせず)、審査を6ヶ月以内に着手してもらえる方法】
1.Communication under Rule 161の通知の機会を"waive"しない
2.Communication under Rule 161に対する補正でクレーム数を15個以内に収める
3.このとき、「単にクレーム数を減らしただけであり、実質的な補正ではないので、審査着手を早めてください」、との旨の書面を提出する+この時点で通知の機会を"waive"する
4.審査官によっては、審査開始を早めてくれる。

なお、"waive"したときと比べて審査開始がやや遅れますが、何もしない場合と比べて比較的早期に審査に着手してもらえることがあるようです。
ただし、法律で規定されているわけではなく、あくまで「運用」ですので、認めてもらえるかどうかは審査官の裁量によるそうです。

まあ、何もしないよりは早期に審査に着手してもらえる可能性が少し上がるかな、という程度で利用するのもありかと思います。


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EP研修7~ベルリン着&ミュンヘンの特許事務所について~

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本日ベルリンに着きました。
EP研修も今日で折り返し地点です。
今月はベルリンの事務所でトレーニングを受けるので、ミュンヘンの事務所との違いを見てみたいと思います。

ベルリンで借りた物件は、まさかの一軒家でした。
1人で過ごすには広すぎるレベルです。

Wi-Fiも使え、テレビも44インチレベルのサイズなので、このテレビにPCを繋いで仕事しようと思います。
また、ビールも1本100円程で買えるので、しばらく仕事するには最高の環境です。
寝室も2部屋あり、地下室までありますが、それでもミュンヘンのホテルよりは賃料が安く、いかにミュンヘンの家賃が高いかを感じさせられた次第です(オクトーバフェストの最終日付近にチェックインしたので、普段より値段が高騰していたのもありますが)。


【ミュンヘンの特許事務所について~メリットも多いと思われる~】
ミュンヘンは、EPOや裁判所、さらには空港との交通の便がよく、特許事務所の40%程度がミュンヘンに固まっているそうです。
上記のように家賃+物価+人件費が高いので、ベルリンその他の都市に構える特許事務所と比べて料金が割高になるのは構造上仕方ないと思います。
(それか他地域が安すぎるだけ?)

なお、ミュンヘンの事務所は他地域と比べて割高なことが多いそうですが、口頭審理や裁判等でEPO(or 裁判所)に行ってもらう場合には、交通費+所要時間を削減できるので、結果的にタイムチャージの合計が低くなる場合があるかと思います。

さらに、他地域と比べて経験豊富な弁理士・弁護士が多いので、どの地域の事務所に依頼するかは、リーズナブルな地域の事務所を選ぶか、口頭審理や裁判等に重きをおくかで適宜決定すればよいかと思います。


【ミュンヘン or 他地域】
<ミュンヘンの特許事務所のメリット&デメリット>
◆メリット
 ・交通の便が良い
 ・経験豊富な弁理士・弁護士が多く集まる
 ・EP特許訴訟の中心地として、最新の情報を有する弁理士・弁護士が多い(ように感じる)
 ・口頭審理、裁判等に費やす交通費&時間が比較的少なく住む
◆デメリット
 ・他地域に比べて割高(物価に起因するのでしょうがない)
 ・多くの事務所が集まっているので、中にはレベルの低いところもあるかも

<他地域の特許事務所のメリット&デメリット>
 上記の逆


なお、一括りに【ミュンヘン or 他地域】としていますが、例えばデュッセルドルフは裁判に強い事務所が多い等、各地域によってキャラクターが異なります。

※あくまで現状の主観です。



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EP研修6~EPOの審査官は高待遇!!~

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無効審判の口頭審理にEPOまで見学に行ってきました。
EPO内には民間資本のカフェがあり、その辺のレストランよりも安く量も多く、なによりおいしかったです。
EPO内のカフェなので、当然そこらじゅうに審査官が!



口頭審理等以外では、普段は私服でよいらしく、言われなければ審査官と分からなかったです。

以下、EPOの審査官の恵まれた待遇を紹介。

【EPO審査官の羨ましい待遇】
1.高給取り
2.税金免除(5%程度まで減税される?)→(EPOは国際機関で、ドイツが運営していないため、そこからの給料には通常の税金がかからないらしい)
3.おいしいカフェ付き(EPO従業員は特別価格でさらに安い)
4.ドイツ人以外の審査官は、子供を(EPOが運営している?)インターナショナルスクールに無料で通わせられる
5.EPO内に保育所がある(多分無料)

ドイツは税金が高いので、上記2.はかなりのメリットです。

なお、ミュンヘンのEPO審査官は、ドイツ人が約50%程度とのことです。
かなり若い人もおりましたが、評価が悪いと5年で飛ばされるそうです。

EPO内で出世したら将来安泰ですね。


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プロフィール

MASAMUNE OSHITANI

Author:MASAMUNE OSHITANI
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【略歴】
 生粋の知財キャリア出身です。大学院修士課程在学中に弁理士試験に合格。大手外資系メーカー知財部に新卒で入社。企業での経験を積んだ後、外国に強みのあるブティック事務所へ転職(アソシエイト弁理士)し、事務所弁理士としての修行に専念。
 2018年4月に共同代表の奥村(元研究職出身の弁理士)とともに特許業務法人 IPXを設立し、代表弁理士CEOに就任。

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