EP研修4~クレームドラフトetc~

クレームドラフトその他についてのメモ。
平日は真面目に勉強してます(本来の仕事もこなしつつ)。


【クレーム】
◆進歩性判断を考慮し、One-Part-Formが好ましい→Two-Part-Formが推奨されているが、"characterizing"以前に特徴的な構成要素を持ってくると、先行技術として自認したとみなされる(JPでも同じで、「~であって」以前に不必要に構成要件を持ってこないことが重要)
(※特徴か否かを峻別できれば問題ないが、未熟な担当者がミスるリスクを考えると、One-Part-Formがベター)
◆そのそも、Two-Psrt-Formは単なる推奨→査官に指摘されても、「Two-Part-Formで記載することにより発明が不明確となる」、等で反論可能(テンプレートを準備している事務所もあり)
◆(特に化学の場合)それでもTwo-Psrt-Formにする場合には、次の点に注意する
 「本願」の進歩性に寄与し得る特徴「X」に対し、先行技術に「x1, x2, x3」が開示(xはXの下位概念)→「X」を"characterizing"以前に持ってくると、「x4, x5, ・・・xn」までの全てを先行技術と自認することになるので、要注意!!
◆図面の符号を()で付けることにより、審査が円滑に進みやすい→(例)制御部(10)、制御部(10,20)、制御部(10;10’)、制御部(10,10’:20,20’)
 (※「,」は同じ実施形態中の異なる符号(つまり、制御部が2つある場合)を表し、「;」は異なる実施形態中の符号を表す)

【明細書】
◆先行技術で挙げる特許文献が見つからない場合、「Example」として具体例を挙げる→「known」「usual」「convinient」等の用語は避ける(進歩性判断に影響する恐れあり)
◆先行技術の「デメリット」を挙げない→クレームの「均等」範囲に影響する
◆「効果」については、従属項jの効果も全て挙げることが好ましい→独立項の効果と厳密に区別して記載すべし
◆「目的」、「効果」は最大限に広く記載する→EPの進歩性判断には「効果」と「解決手段」が重要視されるので、無駄に狭い「効果」を記載すると、それを「解決」するための構成要件を(発明の本質からみたら必須でない場合にも)追加せよ、とのObjectionが発せられる恐れがある→(例)プリンタの画像処理に特徴がある場合に、「向上した画像処理により、紙に印刷したときにおける視認性が向上する」、と記載した場合、「印刷部」までクレームに追加させられるハメになる恐れあり
(※「目的」の例:処理速度の向上した処理装置の提供、画質の向上、製造コストの低減、etc)
◆USに多く見受けられる最後のおまじない("spirit", "scope"等に代表される、「なお、本発明の範囲は、上記精神及び種々の変形例を含む範囲内にも及ぶ」)は、「不明確」であるとしてObjectionの対象になる恐れあり→実際に経験したことある

【図面】
◆先行技術を表す図は最後に持ってくる(推奨)→普段の実務では最初に持ってくることが多いので、無視してもOK
◆写真は(基本的に)不可→超高解像度であれば例外的にOKな場合あり

【要約】
◆200文字以内に収める
スポンサーサイト

EP研修3~ホテルでの作業環境~

滞在先のホテルでも少し仕事をしているのですが、13インチのMac bookでは、やはり作業画面が小さく、作業効率が低下していました。
そこで、ホテルに備え付けのテレビにHDMIケーブルをぶっさしたところ、なんとか画面をミラーリングすることに成功しました!

こんな感じ↓

ミュンヘン ディスプレイ2

このテレビ、壁に備え付けられているので、結果的にスタンディングディスクで仕事をしている感じになりました。
まだ慣れないですが、健康にも良さそうで、なにより大画面なのが助かります。

もっとも、解像度が低いので、自宅で使っている5Kディスプレイと比べると作業効率は低下しますが、ないよりはマシです。

明日はパートナー弁理士からの講義+実案件のディスカッションなので、新たな気付きをブログに書いていく予定です。

EP研修2~拡大先願~

EPのArt54(3)は、いわゆる「拡大先願」に関する規定です。
セルフコリジョンに関する記事はいろいろありますが、今日は別の観点から。

http://www.harakenzo.com/jpn/gaikoku_siryo/ep/20130930.pdf

Art54(3)はざっくり言うと、日本でいう29条の2に相当する規定であり、出願Xの出願日前に出願され、出願Xの出願日後に公開された出願Yが、出願Xの新規性を否定し得る文献になる、というものです。なお、出願Yは出願Xの「新規性」を否定し得るが、「進歩性」の判断には使えないと規定されています。

これは、Art54(3)の目的は、EP内における「ダブルパテント」を防止することに由来するものです。
よって、EP出願と「みなされない」出願については、出願Xの先行技術を構成するものとはなりません。

これは、Art153(5)の反対解釈に由来するものです。
Art153では、以下のように規定されています。

【第153条 指定官庁及び選択官庁としての欧州特許庁】
(1) 欧州特許庁は,
(a) PCT が効力を発生していて,国際出願において指定されており,かつ,出願人がその国 際出願において欧州特許を受けることを希望する本条約の締約国に対して指定官庁となり, (b) 出願人が(a)により指定された国を選択した場合は,選択官庁となる。
(2) 欧州特許庁が指定官庁又は選択官庁であり,かつ,国際出願日が与えられた国際出願は, 正規の欧州出願とする(Euro-PCT 出願)。
(3) 欧州特許庁の 1 公用語で行われた Euro-PCT 出願の国際公開は,欧州特許出願の公開に 代わり,欧州特許公報に掲載される。
(4) Euro-PCT 出願が他の言語で公開された場合は,公用語の 1 による翻訳文を欧州特許庁へ 提出するものとし,欧州特許庁は,その翻訳文を公開する。第 67 条(3)に従うことを条件と して,第 67 条(1)及び(2)に規定する仮保護は,その公開日より効力を生じる。
(5) Euro-PCT 出願は,(3)又は(4)及び施行規則に規定する条件を満たしている場合は,欧州 特許出願として扱われ,第 54 条(3)に規定する技術水準を構成するものとみなす。
(6) Euro-PCT 出願について作成された国際調査報告又はそれに代わる宣言及びその出願の国 際公開は,欧州調査報告及び欧州特許公報における公開の告示に代わる。
(7) 補充的欧州調査報告書は,(5)に規定するすべてのEuro-PCT出願について作成する。管 理理事会は,補充的欧州調査報告を免除すべきか又は調査手数料を減額すべきかを決定する ことができる。


したがって、例えば出願YがPCTであり、EPの公用語(英語、フランス語、ドイツ語)の翻訳文を提出せず、EP出願とみなされなかった場合(すなわち取下犠牲された場合)には、Art54(3)の先行技術から「排除」することが可能です。


なお、この場合でも、書面による応答が必要ですが、上記説明をすることにより、出願Yを出願Xの新規性を否定し得る先行技術から排除することができます。

10/05のツイートまとめ

masamune013

EP研修1~インタビュー~ https://t.co/yjSTZzO1Nu
10-05 05:38

EP研修1~インタビュー~

ミュンヘンの事務所で今日から仕事開始しました。
初日だったので、メンバーへの挨拶、PCのセッティング、研修の具体的内容についての打ち合わせで終わりました。

もともと、EPの審査官とインタビューをしたかったのですが、Oral Proceedingに同席させてもらえそうな雰囲気になりました。
未公開の案件におけるOral Proceedingは、EP代理人でなくても参加が許可されるそうです。

Oral Proceedingは、ミュンヘン、ハーグのいずれかで開かれることが多いらしく、特に化学案件で多いそうです。
一方、ソフト案件については、Oral Proceedingを受け入れてもらえる確率は低いとのこと。
さらに、応答前の非公式な電話インタビューについては、ソフト分野ではさらに受け入れられにくいそう。
これには現地の弁理士も困っているそうですが、なんとかして良い解決策を考えたいところです。
プロフィール

MASAMUNE OSHITANI

Author:MASAMUNE OSHITANI
SKIP(特許業務法人)の押谷です。

知財部時代の経験を活かし、知財戦略についても書いていきたいです。

にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ
にほんブログ村


にほんブログ村 経営ブログ 法務・知財へ
にほんブログ村

姉妹ブログ:半フリーランス弁理士の実態
↑当所、奥村弁理士のブログです。このブログ同様毎週月曜日更新です!


最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR